訪問介護では、利用者さんの自宅に伺い家事や身の回りの世話をします。訪問介護には利用者さんの身体に直接触れない生活援助と身体に触れる身体介護があり、入浴介助は身体介護に当たります。生活援助は無資格の介護職員でもできますが身体介護は資格が必要なため、入浴介助をするには資格を取得する必要があるのです。
入浴介助に必要な資格は、介護職員初任者研修以上の介護に関する資格です。介護職員初任者研修とは、介護に関する基本的な知識やスキルを持っていることを証明できる資格であり、無資格の人が最も取得しやすい資格です。介護職員初任者研修を取得するには、100時間以上の講座を受講した上で試験に合格しなければなりません。具体的なカリキュラムの内容は、介護についての基本や老化によって起こること、人の心と身体の仕組みなど介護職員として働く際に役立つ知識です。講座を受ける方法は2つあり、通学のみと通学と通信の併用から選べます。ただし、通信で受けられる時間には制限があるので注意してください。
介護職員初任者研修を取得している人には、介護福祉士実務者研修や介護福祉士などの難易度の高い資格の取得もおすすめです。入浴は転倒ややけどの危険を含んでいるので、様々な資格を取得することでより良い介護ができるようになるでしょう。ヘルパー2級や1級など現在は廃止された資格も入浴介助に活かせます。ヘルパー2級に該当する資格が、身体介護に必要な介護職員初任者研修です。すでにヘルパー2級を持っていれば、新たに介護職員初任者研修を取得しなくても訪問介護員として働けます。